所沢駅西口「パークハウス所沢」隣接地の高層ビル再開発計画、都市計画決定される。2019年度完成予定

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1「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」が都市計画決定

 平成26年7月4日に開催された都市計画審議会で、「所沢東町地区第一種市街地再開発事業」が審議の結果承認され、7月10日に都市計画決定されました。

2 開発イメージは?

 今回の決定内容とこれまでの議会質疑等を踏まえた現段階での開発イメージは以下のようなものです。
 •建物部分は、地下1階、地上29階建
 •店舗業務施設は1、2階
 •住戸数は3階以上に約150戸を配置
 •道路部分は、所沢浦和線の拡幅(7.5m→15m)、中央通り線の拡幅(24.5m→32m)、ファルマン通り交差点の改良等
 •事業協力者は東急不動産、コンサル業務はおなじみGA建築設計

 計画内容からすると、1フロアあたり5、6戸程度のスマートな形状になりそうなので、角住戸を多く設定できそうです。住戸を東南と南西に振る形で配置すれば、近接するパークハウス所沢とも気持ちよく並んで住めそうです。

 この計画は、今年の2月から計画案の縦覧および説明会が開催され、今回の都市計画決定に至ったものです。また今年度の予算では、この再開発事業に関する補助金9千万円が盛り込まれています。
 今後の予定は、事業計画の決定および本組合の設立を今年10月に、仮換地の決定を2015(平成27)年度、工事を2016(平成28)年度に着工し、順調にいけば2019(平成31)年度事業完了です。

3 かかる費用と得られる効果は?

 民有地における一般的なマンション開発と異なり、再開発事業には公費が一部投入されます。例えば今回の事業では、概算71億円の総事業費のうち、市負担分が7億3千万円の予定です(その他県費が約11億3,000万円、国が約21億1,000万円で、事業者である組合負担が39億7,000万円)。このため、行政や市民にとっては、公費投入量を上回る公共的効果が得られる計画である必要があります。

■ 今回の計画では、主に以下の3点から公費投入の効果が概ね得られると考えられます。

(1) ファルマン通り交差点の改良による渋滞解消

 ここ10年ほどで稲荷林西富線(元町交差点から抜ける道路)や所沢村山線(所沢駅西口を直進する道路)の整備により、中心市街地の渋滞は緩和方向にありますが、市東部方面からからの交通の要衝であるファルマン通り交差点の渋滞は未だ解消されていません。この渋滞による市民の経済的損失は大きなものです。今回の事業により、例えば左折、直進、右折の各レーンの適切整備等の方法をとれば渋滞をかなり解消できるのではないでしょうか。

 また、かつて所沢駅西口はバスの一大ターミナルでした。しかしながら、渋滞による遅延等を理由に周辺駅まで撤退していった経緯があります。交差点改良をきっかけに再び所沢駅までのバス便を復活させ、鉄道とバスの結節点機能を復活させれば、商業地域としての魅力も高めることにつながり、経済活動の後押しになるでしょう。

(2) 都市計画道路の拡幅による所沢を代表するメインストリートの整備

 市役所の周辺道路に限っていえば、ケヤキ並木に車道と歩道、自転車道がゆったり配置された素晴らしいインフラが整っています。しかしながら、歩行者自動車何れもが今回整備地域のほうが多いのが現状です。必要とされる場所に必要なインフラの整備が必要です。

 蛇足ですが、かつて西武ライオンズの優勝パレードがこの界隈の道路で行われたことがあり、とても盛り上がったことがありました。銀座で優勝パレードを行う巨人とはいかなくても、もう少し立派な道をパレードさせてあげたいなあ思った記憶があります。

(3) 再開発建物の整備による税収増効果

 住民税の増は市民サービスの原資であるので、影響を除いたとしても、建物整備により固定資産税賦課対象となる建物資産が純増します。鉄筋鉄骨の建物の償却期間は、木造と異なり長期にわたるため、固定資産税および都市計画税の増収で、市費投入分の相当分は結果的に回収できるのではないでしょうか。

◇ 今回の計画は地権者の熱意でまとまったとのことです。この熱意と事例が、他の計画予定地区への良い刺激となるの効果も見逃せません。100年完成しないと一部で言われている御幸通り線方面に波及すれば楽しいですね。

4 最後に

 今回の事業に関する課題の一つとして3年以上にわたる事業期間中、計画範囲内で現在営業している老舗の洋菓子屋さんや個性的な飲食店等はどこで仮営業するか。プロぺのサンクス横の通りもしくはダイエー横の学校新道あたりでしょうか。

→所沢市(H26-07-10)所沢東町地区の都市計画を決定(変更)しました

所沢の開発計計画まとめ(年度別)

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