西武ホールディングス、所沢駅東口駅ビル計画を正式決定。駅周辺再開発進む


 西武ホールディングス株式会社は、平成28年2月15日、従来から検討を進めていた「所沢駅東口駅ビル計画」について、事業内容が正式決定したことをついに発表しました。日経新聞が、1月30日付で報じた内容の公式リリースです。

 東口のみならず、新たな開札口の設置や、現駅上店舗や西口駅ビルを解体して再整備を図るなど、非常に大規模かつ野心的な事業内容です。

平成28年2月15日発表(西武ホールディングス)
平成28年2月15日発表(西武ホールディングス)

1 事業のポイント

駅を利用する住民目線でみてみましょう。

(1) 新しい改札口など駅機能の強化

ア 2か所の改札口新設
 ・現在改札内トイレの隣にあるベーカリーの部分に、東口駅ビルに直結する改札口を開設
 ・かつて橋上改札があった部分に改めて改札口を開設

イ 各地域からの駅へのアクセス向上
 ・ 西口のペデストリアンデッキが、現改札連絡通路まで延長
 ・ 駅連絡通路が、東口ドコモショップ前まで延長
 ・ 駅ビル直結改札口から駅ビルを経て北側に抜けるルートが新設

 これにより、所沢駅を利用する周辺住民の利便性が向上しそうです。東住吉、南住吉、久米、北秋津、くすのき台、旭町、西新井町界隈でしょうか。

平成28年2月15日発表(西武ホールディングス)
平成28年2月15日発表(西武ホールディングス)

ウ 列車から車へのアクセスの向上
 東口駅ビル内に新たに設置される約500台の駐車場(屋上部分の駐車場だと濡れますが)まで、ホームから濡れずにアクセスできます。

 駐車場への新入経路は、道路渋滞への配慮から2か所設置されます。

 所沢駅を利用して車で通勤している周辺住民の利便性が向上しそうです。例えば松が丘あたりから車で通勤しているような場合でしょうか。

(2) 120店の商業テナントの集積

ア 大型書籍等の専門店
イ 3階のテラスを利用したカフェ・レストラン
 電子書籍の普及が進む昨今ですが、国分寺のエルに入っている紀伊国屋書店くらいの規模の本屋さんはほしいですよね。

(3) 吹抜けやオープンスペースがある駅ビルの「まちの玄関口」としての魅力向上

 図面やパースを見るに、現開札前の吹き抜け、北側の吹き抜け、屋上のオープンテラス等が設置され、かつ回遊できるような設計となっており、時間を過ごすのが楽しくなりそうなしかけがたくさん見られます。これならちょっと寄り道しようかしらと、途中下車する方も増えそうです。

2 今回はぜひ竣工まで

 前回の計画は、景気動向や会社の事情があり建設計画の看板まで建った後に中止された経緯があります。
今回はその構想を一部引継いだ計画となっており、復活戦という意味合いもあります。
所沢の駅前開発は、やはり西武にかかっているところがありますので、今回は本当にお願いします。

3 事業概要

• 事業主 西武鉄道株式会社
• 運営主体 株式会社西武プロパティーズ、住友商事グループ
• 事業費 268億円
• 所在地 埼玉県所沢市くすのき台一丁目1番1他
• 敷地面積 約 39,400㎡ (西武鉄道ビル敷地を含む)
• 延床面積 約116,000㎡ (増築:約66,400㎡ 既存:約49,600㎡)
• 構造 鉄骨造
• 階数・高さ 地上5階・地下2階 最高高さ29.65m
• 設計 株式会社東急設計コンサルタント
• 店舗面積 約18,500㎡
• 店舗数 約120店舗
• 駐車場台数 約500台
• 駐輪場台数 約1,600台
• 工期 2016年8月~2020年6月(予定)
• 開業予定 Ⅰ期 2018年春(予定)、Ⅱ期 2020年夏(予定)

➡ 「所沢駅東口駅ビル計画」の事業内容決定について(西武ホールディングス)

所沢の開発まとめ(年度別)

所沢:ところメモ miyamaezaka.jp