足利銀行、平成30年5月に所沢支店を開設。西武池袋線沿線で初

 所沢に、西武池袋沿線で初めての足利銀行の支店が開設されます。

「あしぎん」がやってくる
「あしぎん」がやってくる

1 川越支店から独立

 平成29年11月22日、足利銀行の持株会社である、めぶきフィナンシャルグループは、平成30年5月に所沢市に新店舗を開設することを発表しました。

 プレスリリースによると、川越支店で統括している所沢とその近隣地域を有望なマーケットとして位置づけ、新たに川越支店から独立して所沢駅付近に支店を開設するとのことです。

 足利銀行は、バブル期の乱脈融資が元で経営破たんし国有化された印象がありますが、平成20年に国有化は終了しています。
 そして昨年、茨城県ナンバー1地銀の常陽銀行が主導する経営統合の結果、めぶきフィナンシャルグループの一員となっています。
 現在では横浜銀行と東日本銀行のコンコルディア・フィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループに次ぐ第三位の資産規模を持つ巨大地方銀行グループです。

 西武沿線全体では、昭和24年開設の秩父支店、昭和45年開設の川越支店があります。
 

2 所沢に集積する金融機関

 所沢には現在も、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの各都市銀行、三井住友信託銀行、地元の埼玉りそな銀行や武蔵野銀行の支店があります。
 加えて長野県の八十二銀行、群馬県の群馬銀行や東和銀行といった地方銀行も支店を設置しています。
 また、飯能、西武、埼玉縣、青梅の各信用金庫、中央労働金庫の支店もあります。

 このうち、群馬銀行は平成18年10月に、八十二銀行は平成22年6月に、新たに所沢支店を開設しています。迎え撃つ側の、埼玉りそな銀行は昨年4月に所沢東口出張所を支店に昇格、武蔵野銀行は先月所沢支店を統合のうえ移転拡充しています。

 金融機関にとって、所沢都市圏は魅力的なマーケットとして評価されていることが窺えます。

3 ビジネス環境充実がまちの賑わいに

 利用者にとっての金融機関集積のメリットは、融資条件などを比較し選ぶことができることでしょう。
 また、銀行間で競争原理が働き、有利な利率や貸出条件になることも期待できます。ビジネス環境が良くなることはあれど、悪くなることはないのではないでしょうか。

 まちにとっても、支店への新たな行員配置は昼間人口の増加をもたらし、駅ビルへのテナント入居と同様に市内に活気を生み出す効果がありそうです。

 このところ金融業界では、フィンテックの活用による大規模な人員削減や店舗の統合計画が進められているようですが、所沢ではしばらくの間、金融環境の充実が続きそうですね。

4 ソース

めぶきフィナンシャルグループ(平成29年11月22日)足利銀行所沢支店の開設について
ロイター(平成27年11月2日)常陽銀行と足利HDが経営統合で基本合意 地銀3位グループに
武蔵野銀行(平成29年10月5日)「所沢支店」 「所沢駅前支店」を移転・統合し、“ブランチ・イン・ブランチ”にてオープンします